犬や猫にもスピロノラクトンが使われるケースはある

 

スピロノラクトンは利尿作用のある医薬品で、人間が服用する際は「降圧」「浮腫」の治療に使われます。そして、犬や猫にスピロノラクトンを使うケースもあり、用途も同じです。

 

スピロノラクトンの作用のしくみとは?

 

まずはじめに、スピロノラクトンがどのような作用機序(作用のしくみ)を持つのかしっておきましょう。人間でも、犬・猫でもスピロノラクトンの作用機序は同じです。

 

利尿作用が出る仕組み

 

利尿作用のしくみは比較的複雑です。

 

尿は腎臓で作られますが、原尿(尿のもとになる成分)にはまだミネラルや栄養素が残っています。このまま排出するともったいないので、再吸収されます。

 

このとき、水分も体内に取り込まれますが、水分はナトリウムと結びついて体内に吸収されます。この「ナトリウムと水分の結びつき」をコントロールしているのがアルドステロンです。アルドステロンが活発になればなるほど、水分が体内に多く吸収され、逆に弱まると水分が吸収されにくくなります。

 

スピロノラクトンを服用すると、アルドステロンの作用が弱くなります。そのため、体内への水分吸収が少なくなり、そのまま尿として排出されやすくなるわけです。

 

降圧できるのはなぜ?

 

尿がたくさんでるということは、それだけ体内の水分が少なくなるということです。体内の水分量は血管内の血液で調整されるため、水分が少なくなると血液量が落ちることになります。血液が少なくなると、そのぶん血圧も下がるわけです。

 

なので、スピロノラクトンは直接血圧を下げるわけではなく、

 

利尿作用を強くする → 尿がたくさん出る → 体内の水分量が減る → 血液量が減る → 血圧が下がる

 

と言う形で、間接的に降圧に関わっているのです。

 

犬や猫のスピロノラクトンの用途

 

スピロノラクトンは利尿作用を強くし、結果的に血圧が下がります。

 

この作用は、犬の場合は心臓病の治療で使う場合が多いです。スピロノラクトンを使うと血液量が減るので、心臓の負担を軽減することができるのです。

 

犬の心臓は全身に血液を送るために常に一生懸命働いています。なので、血液量を減らすことができれば、心臓の負担が減るため、心臓病の症状を抑えることにつながるのです。

 

また、犬の心臓病の症状の1つとして、肺に水がたまるケースもあります。なので、利尿剤を使って水分を出すことによって、肺にたまった水も少なくすることができます。

 

なので、犬の場合、降圧作用というよりは、血液量そのものの調整のためにスピロノラクトンを使うことが多いのです。

 

犬・猫にスピロノラクトンを使う場合の注意点

 

犬・猫にスピロノラクトンを使う場合、いくつか注意点があります。ペットは話すことができないので、何かあっても飼い主に直接伝えることができません。なので、様子に変化がないかどうかは注視する必要があります。

 

脱水症状

 

動物にスピロノラクトンを使うと、体内の水分が減り、心臓の負担軽減、肺の水を減らすなどの効果があります。ただ、当然体内の水分量そのものが減るので、脱水症状の心配は出てきます。

 

人間の場合は自分でかんたんに水分補給できますが、ペットの場合はそうはいきません。犬・ねこが鳴いて訴えても飼い主が気付かないケースもありますし、「せっかく利尿しているのに、水を飲ませては意味がない」と考える場合もありえます。

 

もちろん、水を与えすぎると治療効果が薄れてしまう恐れがありますが、脱水症状で命に関わるのも避けないといけません。慎重に様子を見て、必要に応じてお水を飲ませてあげることも大切です。

 

腎臓の負担

 

スピロノラクトンには強い利尿作用があるので、腎臓機能に負担をかけることになります。腎臓が機能している場合はそれほど気にする必要はありませんが、腎臓障害がある場合は負担に耐え切れない可能性があります。

 

この部分は飼い主が自己判断できることではありませんので、医師と相談のうえ、投薬量をアドバイスしてもらうなどの対策を行いましょう。

 

利尿剤は対症療法にすぎない

 

スピロノラクトンは利尿作用を出すのが目的です。なので、仮に心臓病の症状軽減のために利用するとしても、心臓病そのものの治療にはならないということは押さえておきましょう。あくまで一時的に症状を抑えるためのものなので、原因となる心臓の治療は並行して行う必要があります。

 

そもそも、スピロノラクトンとは?

 

スピロノラクトンとは、東和薬品株式会社が製造している薬で、尿の量を増やすことで血管内の水分を減らし血圧を下げたりむくみをとったりする内服薬です。高血圧症や、うっ血性心不全、肝性浮腫、腎臓浮腫などの治療や、原発性アルドステロン症の診断および症状の改善に使用されます。

 

またその他の作用として、男性ホルモンを抑える作用があるので女性の大人ニキビを改善することが出来ます。また、ニキビがよくなってきたので中止しても、またニキビができてしまうことはほとんどないのが特徴です。服用時に生理が止まってしまうことがあるので、低用量ピルと併用して服用します。

 

飲み方ですが、初めは150gから200gを1日2回に分けて服用します。ニキビの新生がとまってきたら、50㎎づつ1か月区切りで減量していき、最終的に中止します。飲み忘れてしまった場合は1回分を内服します。2回分を1度に飲まないようにします。副作用として、女性型乳房や乳房の痛みや腫れ、多毛、月経不順、無月経、閉経後に性器からの出血、声が低くなる、発疹、蕁麻疹、かゆみ、食欲不振、吐き気、口の渇き、下痢や便秘、倦怠感、動悸、発熱そして、そばかすが出ることがあります。